1日でも出ないとお腹が張って苦しいPTグッチです。
便秘になると下腹部がポッコリしてきませんか?太って見えるしズボンがキツくなったりといいことありません。
ポッコリお腹になるのはきっと便秘のせい。脂肪がついてポッコリお腹になることもありますが、基本的には物理的にそこに便が溜まっているからかも。
今回はそのポッコリお腹の原因が溜まった便だと仮定して、それを運動療法(セルフメンテナンス)で改善する方法についてお話していきます。
ポッコリお腹になる3つの原因
ポッコリお腹の原因で有力なのが
- 脂肪がたまっている(太った)
- 内臓の位置が押し下げられている
- 便によって物理的に出てしまっている
の3つだと思います。
上記の上2つはポッコリお腹の3つの原因について理学療法士が解説。運動療法で改善できますに詳しく書いているので、そちらを参照してください。
便秘によって引き起こされる5大悪影響について
ご存じかもしれませんが便秘による考えられる悪影響とは以下です。
- 肌のターンオーバーが遅くなる(肌荒れ)
- 食欲不振
- 老廃物を身体の中に溜めることで悪影響がある
- ガスがお腹に溜まりやすくなる
- 便が出口で固くなることで肛門を傷つけてしまう恐れ
老廃物が身体に残ったままというのは例えるなら「コップの中に泥水が溜まっている」ようなもの。コップの水をキレイにしたいならまずは泥水を捨てることが先決ですよね。
冷蔵庫の中に生ごみ(腐った食材)が溜まっていることを想像してみてください。悪臭もするし他の食べ物にもニオイが移ったりすることが想像できますよね。
便秘の日数が長くなればなるほどこれらの悪影響を身体に及ぼすこととなります。また、ガスも溜まりやすくなり排出しないと血中に吸収されてしまい毒素が血液を介して広がっていってしまうという恐ろしいことにも。
ウワサですが便秘の人は口臭も強くなりがちになるとか。まさに血液を介して毒素を出そうしていることの現れですね。
便が居座ることによってお腹が張っていれば内臓の動きも悪くなり食欲不振にもつながります。そして、意外と便が出ないと固くなってしまって出すのが大変になります。
直腸付近で固い便が詰まってしまって出す時に肛門を傷つけるなんてケースは意外と多いんです。便秘の方は痔にもなりやすいリスクがあるんですね。
リハビリの先生オススメの運動で便秘を改善
ポッコリお腹×便秘でお悩みの場合は
- 内臓の位置が押し下げられている
- 便によって物理的に出てしまっている
上記の原因でなることが多いとお話してきました。それならばこれが原因だったら僕ら理学療法士の出番です。
運動療法によって適切なアプローチをすれば便通とポッコリお腹の解消を目指せます。何をすれば改善を目指せるのかというと
- 筋肉や関節を柔らかくする
- 腹式呼吸
- 筋トレ
- 姿勢(生活習慣)
という基本的なものです。基本と言ってもこれを継続するのが大変なんですけどね。
筋肉や関節を柔らかくする
ここまでの話で「動き」が重要という事は何となくでも理解できたと思います。
ということで柔軟体操を実施していきます。ラジオ体操のような体操をご紹介。身体が固くていいことは一つもありません。
急な運動で筋肉や関節を痛めないように昔から「運動前には柔軟体操が大事」と言われてきているのはこういった理由がきちんとあるからですね。
柔軟体操をする部分は
- 股関節
- 腰回り(骨盤帯・前後傾)
- 体幹(お腹周り)
です。
どのように実践するのかは動画で解説しているので参考にしてください。
柔軟体操
テキストでも簡単に書いておくと
- 長座位(足を伸ばして座る)で太ももの裏(ハムストリングス)を伸ばしていきます
- 立って体幹を捻る・前後屈
- 腸マッサージ(コツはゆっくり押すというよりもなでる感じ)
という内容です。
腸マッサージ
内臓の動きが不足すると便を排出すために必要な動きである「蠕動(ぜんどう)運動」が起こりにくくなります(便を我慢しても同様の事が)。
この動きを外から促す行為が「腸マッサージ」です。
コツとしては「押す」というよりも「なぞる」ように表面を軽く滑らせる程度でOKです。
お尻歩き
運動内容としては「お尻歩き」です。骨盤帯を大きく動かすことで腸の周りの筋肉も動きますし、適度な負荷もかかります。運動としては深層筋に対してもアプローチできるので最適な方法です。
動画はこちら。
腹式呼吸
胸式呼吸が普通になっている場合は中々腹式呼吸に切り替えるのって習慣にないので、難しいと言われています。
そこで楽ちんな方法を伝授いたします。腹式呼吸の一番楽な方法は風船をふくらますことです。ちなみに副次効果として「口すぼめ呼吸」になるのでフェイスラインも続けていくとスッキリしますよ。
百均のもので全然OKですので購入して、一つをゆっくり膨らますことをやってみてください(1セット3~4回もやれば十分です。きっと身体が温かくなっているハズ)。一日トータルで8回程度がオススメ。
呼吸が浅いと胸式呼吸になりがちなので深く・ゆっくりを意識してみてください。リラックスできる環境下で行うのが一番なので入浴時やテレビを見ている時でもOK。
筋トレ
筋トレと聞くと「高負荷」「とにかくキツい」「筋肉痛が心配」などの不安要素があると思います。しかし、目指す場所は腹筋が働きやすいように整える(動きを作る)という目的で行っていきます。
気になる運動の内容ですが、
腹筋と言えば仰向けに寝て上体を起こすという一般的な腹筋を想像したかと思いますが、それだと便通に必要な下腹部(ポッコリお腹の原因)にアプローチできません。
やるべき運動は「お腹をへこませる(腹踊りの要領。腹式呼吸でも使います)運動」を行います。程度は疲れたりお腹がつりそうになったら終了です。
動画はこちら。
ちなみにこれ、へこませた位置まではウエストを絞れる目安みたいですよ。セルライトが付いていて思ったよりへこまなかったという方は…(残念)。
女性の場合は腹式呼吸の習慣がない人が多いので「どうやって動かしたらいいんだろう?」ってきっとなると思います。男性でもこのような腹筋の使い方を意識している人ってほとんどいないと思います。
みんなが知っている腹筋の方法を例にとると、仰向けになって起き上がるのが単純に縮む方(求心性収縮)です。一方お腹をへこます収縮様式は起き上がった身体をバタンと倒れないように元の位置に戻していくときに使っている収縮様式(遠心性収縮)です。
「ブレーキをかけながら筋肉の長さをコントロールする」というのが最も難しいけれど身体を円滑に動かすためには超重要な筋肉の働きの一つです。
お腹をへこませることができれば内臓への刺激はとても起こります。腹筋の筋トレが上手く行けば胃下垂も元の位置に戻ったりする場合もあります。
姿勢(生活習慣)
意外と見逃しがちなのがこの姿勢保持です。主に注意すべきポイントは
- イス座位(脚を組む習慣があるか)
- 立位(立ち姿勢)
- 猫背
です。
こちらも女性に多いのですが、反り腰や背中(猫背)が曲がっていると背骨の位置が悪く適切に筋肉が働かなかったり、代謝の低下や冷え、腰痛や肩こりの原因にもなっています。
筋肉に適切に力が入らないと排便時に力が入らない(出きらない)こともありますし、偏ったバランスや使っている筋肉がいつも同じ(負担がかかっているのが同じ)ということ。
また、下図のように
同じ方の足を組んでいるクセなどがあると骨盤の歪みや内臓の位置がズレてきたりすることも。デスクワークなどで不調を抱える多くの人はこれらの小さな習慣から小さな歪みを複数引き起こしているということが考えられます。
それに対して詳しく説明した記事はこちら。
また、ダメなイスの座り方について書いた記事はこちら。
この問題を解消するにはやはり正攻法の正しい姿勢習慣を身に付ける(再教育する)のが一番手っ取り早く、かつ効果的です。
柔軟体操が大事だというのは多少無理がかかった姿勢であっても負荷を受け流す余裕が身体にあるのとないのとではダメージの蓄積が全然違うからです。
腰痛予防の要素もあるので必見ですよ。
セルフケアしたけど改善しなかったというあなたへ
運動は誰でもできますが、ポイントを押さえないと全然効果がなかったりするのが難しい所。
もしも、今までやってきて全然効果を感じられなかったというのであれば、是非下記よりお問い合わせください。
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一人で悩まないで、専門家の力を上手に利用しましょう。
まとめ
今回は「便秘でポッコリお腹の解消法」に対してのアプローチの方法について紹介してきました。
ポッコリお腹に限らず便秘で身体に良くないことは多いです。
今回の記事内で解説している運動療法は健康的に便秘に対してアプローチができ、かつその他にも良い効果(姿勢改善・ダイエット効果)が見込めるものなので、是非やってみてくださいね。
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