今回の記事では理学療法士らしい一面をフューチャーしようと思っているPTグッチです。
普段通りに過ごしているのになぜかこる肩。
セルフケアを何となくやってみたけど思ったような効果が出ないと思っていませんか?
実は「肩」といっても関係する筋肉や関節はとても多いです。
その中で重要なのが「肩甲骨」です。
この肩甲骨には多くの筋肉が付いており、一般的に「肩関節」と呼ばれている上腕骨と肩甲骨で作られている関節(肩甲窩上腕関節)よりも微細な筋肉が付いています。
今回は肩こりは肩甲骨を動かすことによって改善を図れるよ!ということを書いていきます。
肩関節の構造と肩甲骨との関連性
上図のように肩甲骨の周りを見渡してもかなりの数の骨があることが分かります。
それぞれの骨に筋肉が網目状についているので細かな動きができるのですが、その可動性の分肩には常に多大な負荷がかかっています。
「肩関節(肩複合体)」は少なく見ても3つの関節によって構成されています(実際に関連するのは他にもあります)。
①胸鎖関節(胸骨と鎖骨)
②肩鎖関節(肩甲骨と鎖骨)
③肩甲窩上腕関節(上腕骨と肩甲骨)
これだけの関節と筋肉(今回は割愛しています)が一緒になって動くので、ちょっとのストレスやズレでもすぐに肩こりが起きてもおかしくない気分になってきませんか?
次項では肩こりがどうして治りにくいと言われているのかについて説明します。
肩こりが治りにくいされている5つの理由
上記の解剖図(骨格図)を見てもらって何となくお分かりかと思いますが、肩が正常に動くのってとても奇跡のような感じですよね。
再度肩こりが治りにくい、もしくは起きやすい理由についてお伝えすると
- 関連している筋肉や関節が多い
- 一つでも問題が起こるとその他の関連する筋肉や関節全てに影響を及ぼす
- かばえる分かばった部分が痛くなりやすい
- 可動性を確保するために安定性を犠牲にしている
- 一度リズムが崩れると自分で取り戻すのは困難
関連している筋肉や関節が多い
会社を想像してください。
色んな部署と色んな役割がありますよね。
そして、色んな考えを持った人たちが集まると…トラブルも起きやすいですよね?(笑)
色んなものが一つの意思の元に協同するのは他とても大変です。
関連している筋肉や関節が多ければ多いほどそれらを統率してコントロールするのは大変だという事です。
一つでも問題が起こるとその他の関連する筋肉や関節全てに影響を及ぼす
時計の中身ってご存じですか?
精緻な歯車が所狭しと重なり合って密接に関連して動いています。
なので、一つの歯車が動かなくなると途端に機能不全を起こします。それでも動かすことができますが、きしんだり、異音がしたり、擦れたりして結果的には動かなくなります。
これは肩関節でも同じで、なまじ色んなものが関係していると一つだけの問題だけでは終わらないということです。
かばえる分かばった部分が痛くなりやすい
可動性を犠牲にした分の可動性を持っている肩関節ですが、可動性が良いということはそれだけ負担がかかりやすいということです。
野球のピッチャーの肩って投球をするために外旋(肩が外に動く)の可動性が広くなります。逆に内旋(肩を内側に動かす)が狭くなる人が多いです。
動きのクセによって可動範囲が変わりますが、その分動かす方には負担がかかります。
片側の動きに特化する分その動く方には多大なストレスがかかるということです。
人は動きをごまかすことができます。
肩をかばっているうちに腰や手首など他の部分が痛くなった経験ありませんか?
その動きを「代償動作」と呼んでいるのですが(例えばゴミをゴミ箱に捨てようと思っても、微妙に届かない時身体を捻って腕を延ばしますよね?ああいう動作です)、身体にとっては普段の動きよりも負担がかかるのです。
通常でない動きを繰り返していると徐々に負担のかかっている場所が痛んできます。そしてそれでも改善されない場合は動きが悪くなり、最終的には症状は骨の変形へと進んでいってしまう恐れが。
可動性を確保するために安定性を犠牲にしている
ヒトの宿命とも呼ばれる腰痛も、四足歩行から二足歩行に切り替わった際にどうしても脆弱性のある部分ができたためです。
機械でもなんでも可動性と安定性を両立するのは困難です。
機械ですら毎日稼働しているものは定期的にメンテナンスしますよね?あなたの身体は定期的にケアをして身体をねぎらっていますか?
元々の構造上の欠陥とまではいかなくても、使わない日がないくらい使う必要のある部位だけにメンテナンス(ケア)する必要があります。
一度リズムが崩れると自分で取り戻すのは困難
ここでの「リズム」とは下記に説明している「肩甲上腕リズム」のことです。
ザックリ言うと肩が円滑に動くためのルールみたいなものです。
楽器の調律のようにズレると修正が必要なのですが、その人それぞれの骨の形や筋肉量、果ては運動経験などの要素も加味されるので「これ!」といった数値などはありません。
ですが、動きの最適化を考えると「スムーズに動かせる状態」と表現すると分かりやすいですかね。
元々何が正解か分からない状態なので、それが狂うと再び戻すのは大変です。
「肩」だけが肩関節の構成要素ではなく、肩甲骨もとても重要
肩こりが起こりやすく、治りにくいのは上記までで説明した通りです。
そして、一般的なケアはと言えばそのほとんどが「肩」やそれにまつわる筋肉に終始しています。
これが肩こりが治りにくいとされている理由と、僕(理学療法士)が肩甲骨に注目している理由です。
肩甲骨を意識して動かすことでたくさんの筋肉にアプローチできる
本記事では肩はもちろんですが、肩甲骨をメインに意識していこうと考えています。
肩甲骨を中心に動かすことのメリットは以下
- 背中や首などについている筋肉が肩甲骨には多い
- 関連する筋肉(量)が多い
- 姿勢が大きく関わる部位
- 肩(関節)を痛めにくい
背中や首などについている筋肉が肩甲骨には多い・関連する筋肉(量)が多い
これは前項まででお伝えしてきた通りです。
ざっと挙げただけでも
- 僧帽筋
- 肩甲下筋
- 棘下筋
- 小円筋
- 棘上筋
- 広背筋
- 前鋸筋
- などなど
多くの筋肉の起始停止(筋肉の付く場)があります。
姿勢が大きく関わる部位
肩こりや頭痛持ちの人は基本的に姿勢が悪いことが多いです。
そして、良い姿勢というのは胸を張り、腰を反り過ぎない程度に延びている状態(頭の位置も重要)です。
この「胸を張る」というのに肩甲骨が大きく関わっています。
猫背の人や巻き肩の人は肩甲骨の位置が悪いです。肩甲骨をしっかり開き胸を張ることを意識するだけでも良い姿勢に近づけますよ。
肩(関節)を痛めにくい
ここでも出てくる「肩甲上腕リズム」、肩甲骨が動いていないと「肩」だけに負担がかかります(両方動いて負担を減らしく降り強く動かせるため)。
もし、今あなたの肩が痛い場合上記でも説明した姿勢に気を付けながらバンザイする際に「肩」ではなく「脇(肩甲骨)」を開くように動かすと肩の痛みが楽になると思いますよ。
PTグッチオススメのセルフケアの方法
ここでは僕がオススメするセルフケアの方法についてご紹介します。
基本的にはこちらも
- 運動
- マッサージ
を中心に行っていきます。
ストレッチは?と思いでしょうが、ストレッチ法を教えるとほとんどの人がやり過ぎてしまうので本記事では割愛します。
ああ、でも離脱しないでください(笑)理由は肩こりを治すのにすぐストレッチはNG?。肩こりを根本から直すのは生活習慣と姿勢で説明しているので是非見ておいてくださいね。
運動
ではさっそく運動から。
肩こりの場合こっている筋肉は外側(アウターマッスル)よりも内側(インナーマッスル)の場合が多いので、外側だけではなく内側の方も動くように意識しましょう。
続いて末梢部の緊張をほぐすと中枢部の緊張もほぐれるという反応を利用しての運動です。
肩こりが辛くて動かせない場合はこちらから始めるのもオススメですよ。
マッサージ
次にマッサージですが、改善させるマッサージのコツは「揉み過ぎない事」です。
これもストレッチと同様で勘違いされやすいのですが、揉めば揉むほど効くというのうウソです。
なぜなら強く筋肉を押すと炎症を起こしたり、筋線維を傷つける恐れがあるからです。
是非マッサージをする前にこちらの動画も見ておいて欲しいです。
こちらの動画で説明している部分をマッサージすることで肩甲骨へのアプローチになりますよ。
セルフケアしても悪化、もしくは改善しない場合は教えてください
セルフケアの方法を記事内で紹介してきましたが、改善しないことはおろか、悪化させてしまう以下の問題もあります。
- 力加減が分からない
- 原因となっている筋肉にアプローチできているかがいまいち分からない
- 行う頻度や量が分からない
- 肩こりという症状はあるがそれが起こっている原因や背景が分からない(*)
僕らは専門家なので、どこに原因があって、どのような背景(例えば、仕事の内容や姿勢、習慣など)から想像できることは多いですが、あなたはそうではありませんよね?
それは当然のことですが、その「前提」によってアプローチする方法や方向性が全然変わっててくるんです。
場合によってはストレッチをすると悪化させてしまうこともあるし、肩こりがメインの症状かと思ったら原因は他から来ていたなど(マッサージで肩こりや腰痛が治らない本当の理由。揉んでも改善しないのは原因が違うから参照)
また、揉みほぐしと思っていやっていても実は「揉み壊し(笑)」になっていることも多々あります。
あなたが自分一人では解決できない部分をサポートします
自分の力で問題を解決できるのが一番なのですが、中々難しいですよね。
そもそも解決できているのならこの記事は読んでいませんしね…。
もし、今現在肩こりに悩んでいてすぐにでも解決したいと思うなら是非この先の記事を読み進めてください。
僕がご提案できるのはあなたをサポートすること。
方法は大きく分けて2つ。
- 自分でやりたい人向けマニュアルサービス
- 専門家の意見を直接聞きながら改善するリモートサービス
2種類あってそれぞれ特徴があります。
これらのサービスはココナラで提供しております。
ご利用の場合は会員登録が必要となります。会員登録がお済みでない場合は無料会員登録はこちら。
上記よりココナラの会員登録をしてください。
もし分からなければコメントくださいね。
自分でやりたい人向けマニュアルサービス
あなただけの肩こり改善マニュアルをお届けします 1日5~10分のストレッチで肩こり・五十肩の痛みのお悩み解決こちらのサービスは僕があなたの肩こり(五十肩・四十肩などについても)原因をヒアリングシートで特定し、適切な運動法ややってはいけないことなどをまとめたマニュアル(PDF)をお渡しするサービスです。
メリットとデメリット
メリットは
- 原因を知ることで自分で対処できる
- 比較的安価
- 自分のペースで実践できる
- マニュアルを受け取るだけなので時間的制約がない
- 一度手に入れた知識はずっと使っていける
- どこでもできる
- 専門家の意見を聞ける(原因を考慮した対策がとれる)
デメリットは
- 細かな修正点が分からない
- あくまでも一般的な対処法をヒアリングシートを元に作成するので(あなた専用としての)精度がやや低い
- 自分一人で対処しなければならない(やり方が改善されない場合同じ結果になる可能性も)
オススメな人
比較的症状が軽い人向けです。
ある程度運動経験がある人ならマニュアルの知識を活かして対処できると思いますが、上記でも書いた通り微妙なニュアンスが伝わりにくかったり、ヒアリングシートで解決できない問題の場合は対処が難しい面もあります。
それでも、やみくもに運動だけをするよりも身体の状態を把握するための質問(ヒアリングシート)に答えるだけでも気づきと発見があるハズです。
専門家であるPTグッチと直接コミュニケーションを取りながら行うリモートサービス
姿勢や動作を見ながら肩こり改善の運動を指導します あなた固有の動作のクセやぶり返す肩こりの原因を直接見て改善こちらのサービスは約60分リアルタイムであなたの動作を確認し、直接お話しながら疑問点を解決しながら運動を伝達できるサービスです。直接やり取りできるので細かなお悩みににも対応できます。
メリットとデメリット
メリットは
- 直接PTグッチに相談できるので問題を解決しやすい
- 自分の間違った運動やクセなどを改善できる
- 一緒にリモートを受けることができる(*3人まで)
- 時間内は質問し放題
- 細かな修正を受けられる
- リモート終了後3日間アフターフォローあり(オプションでマニュアルも割引購入可)
デメリットは
- 比較的高価
- 約60分時間的に拘束される
- 静かな環境(とWi-Fi)が必要
- 一度きり(リピート購入の場合割引可)
- 顔出ししないといけない
オススメな人
今までセルフケアをやってきても思ったような改善効果を得られなかった人にオススメ。
間違った運動様式や知識、習慣をチェックできるチャンス。
ヒアリングシートだけでは見つけられなかった部分も、直接動作やクセを見てコミュニケーションを取るのでその症状が出た背景やあなたが気づいていない問題が潜んでいる可能性も発見できる可能性が高まります。
こちらのサービスのキモがまさに「自分では気づけない動きや姿勢のクセ」を僕が直接見て指導するというところです。文字情報だけだと理解度もそれほど高くなりませんが、直接コミュニケーションを取るのですぐに解決できることが多くなります。
まとめ
さて、いかがだったでしょうか?
肩こりの場合は記事内でも書きましたが、「肩」とその周りの「筋肉」だけを見ていませんでしたか?
筋肉は伸び縮みする機能を持っていますが、それはあくまでも「正常の機能が発揮できている時だけ」。
肩が痛くなったり動きが悪くなっている時点ですでに異常が起こっている状態です。
肩と肩甲骨の機能を取り戻すための運動をこまめに行う事であなたの肩は改善していきますので、是非本記事を参考にしてセルフケアをやってみて下さい。
また、現時点で改善してこなかった場合は合わせて僕のサービスを受けてみて下さい。きっと変わりますよ。
質問などありましたら、お問い合わせからどうぞ。
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